ふかしパンとロシアビスケット

さて、一晩眠って、初めて迎えた盛岡の朝。
お天気はあいにくの雨。しかし負けじと町へ出るのだ。
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盛岡の中心部は「でんでん虫号」という巡回バスが10分おきくらいに通っていて、どこまで乗っても1回の乗車は100円。右回りと左回りとあって便利なのです。

駅前ロータリーから左回りのでんでん虫に乗って、上の橋というところまで行く。

途中、盛岡城跡公園を通る時、車内アナウンスで「宮沢賢治もこよなく愛した公園で・・・」と言っていたが、何かの本には、宮沢賢治は学校をサボってはこの公園をうろついていた、というようなことが書いてあった。そうか、「こよなく愛する」とかそんな上品な言葉を使えばステキな感じになるのだ。

私も横浜元町の商店街をこよなく愛していた。学生時代。

中津川沿いの、上の橋町というところでバスを降り、少し歩くとこんな建物が見えてくる。
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すごい迫力の古さ。保存建造物指定になっている、明治末期に建てられた明治時代を代表する土蔵造りなんだそうです。井弥商店という名前からは現在は変わっているが、驚いたことに、今も商店として現役なのだ。

この奥に、わたくしの目的地があります。
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こちら。一階がギャラリー、二階が喫茶室になっている。
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昔の小劇場の入り口みたいなレトロな感じのところから入って、まずはギャラリーで絵を見る。
すると天井に巨大な鬼ヤンマが!夫は「でかい!」と興奮。
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確かに入り口あけっぴろげだけど、こんなとこに・・と思ってよく見ると、釘で挿してある。展示物??しかしなんでこんな天井の際の微妙なとこに・・・・逆に謎。

さて、ギャラリーも堪能したので、満を持して2階へ・・・
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ん?このスリッパを履いて上がればいいのかな?
上から、人が歩くたびにドスドスと音はするが、1階には誰もいないし、降りてくる気配もない。
とりあえず上がっていってしまう。

おお・・・民話の世界。  ※室内撮影 許可頂きました
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手書きメニューもいい感じ。この種類の多さ!
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しかし頼むものは決まっておるのだ。
すばやくオーダーし、置いてあった版画の絵本を読む。
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この「みがわり観音」という話を読んで号泣。泣けたーーーー
民話というものはどうしてこうも清く正しく、うつくしい心が満載なんでしょうか。
こんな気持ち、忘れっぱなしの人生だよ、と自らを深く省みずにはいられませんでした。
しかし、↑何冊もある「女わざ」って何かしら・・・写真で見て気づいて、気になる。

鼻を赤くしてうなだれていると、運ばれてきた本日の朝食。
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キター! (涙目から復活)
名物、「ふかしパンセット」680円也。スープと、食後にコーヒーもつきます。
違いを見るため、トースト(奥)と一つずつ頼みました。
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岩手は良い小麦の産地。南部小麦を使ったパンを、ふかしたもの。ふわふわのシフォンケーキみたいな食感に、たまに歯に当たる麦の粒が香ばしい。トーストは同じパンをからりと表面を焼いてある。うーん!どちらも素朴で良い。

そしてスープはブロッコリとにんじんの入った、ミルクのポタージュ。あったかい、やさしい味。
小岩井のロゴの入った上着を着た人が来ていたから、乳製品は小岩井のものなのかな。
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お店は、橋下知事似のお兄さんが一人で仕切り、あと一人、立ち位置のよくわからないおばちゃんがいた。っても月曜の朝一番であったのでお客は私たちしかおらず、知事は小岩井のおっちゃんにコーヒーを入れてずっと世間話をしていた。

そうそう。ここのコーヒーも、なんだかとてもおいしかった。



食べ終えて、また通りへ出る。

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さっきの土蔵造りの建物に、現在の店名が

おおっと!
これは聞き覚えのある名前。


料理家の渡辺有子さんが以前 雑誌で、「たまにお取り寄せもするくらい好き」と紹介していたビスケットを作っているところではないのか。


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わ!そう、これだ!
ロシアビスケット。

「正食」の名の通り、添加物を入れずに、地元の小麦や玄米を中心とした原料で作ったパンなどを売っている自然食のお店の、素朴で噛み応えがある無骨なビスケット・・・と。

※帰ってから確かめたら、渡辺有子さんがこれを紹介していたのは「天然生活」2006年2月号でした。食べ物の情報だけは、ふしぎなくらい頭に入っていることよ・・・ほかの大事な情報はいったいどうなっているのか


店内もめちゃくちゃいい感じでした。昔の、よろず屋さん的な感じで。

パンもおいしそうだったし、いろいろと気になるものはあったのですが、まだ旅の初めなので、レジのところにひっそりと置いてあったロシアビスケットだけを。小麦にくるみとレーズンの入ったものと、玄米粉とゴマで作ったのと2種類、大事に持って帰りました。もっとも、非常に硬いので、旅行鞄に押し込んだところで壊れるようなものではないのですが。


一連の施設については、こちらに情報が。


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ふう~、ふかしパンとロシアビスケットのことだけでエライ長編になってしまったのでここで一旦ブレイクします。だらだら旅の思い出話にお付き合いいただきありがとうございます。

旅の話は思い出がフレッシュなうちに書かないと、しばらくするとどうでもよくなってしまって、今までの旅行記(スイスも伊豆も鬼怒川も)、いつも完結させないまま終わってるんです。なので今回のことはなるべく早めに書いてしまおうと思っています。引き続き、よろしう。
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by brandaffodil | 2009-10-02 11:55 |


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