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夢のあと

Bは、<平泉>でした。
盛岡から東北本線で17駅。米どころ地帯をガタゴトと揺られること1時間20分。

中尊寺を初め、多くの文化財が残る町で、世界文化遺産登録申請中。
駅前からまっすぐ伸びる道は、きれいに舗装されている。広々としていて気持ちいい。
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ここも、微妙な距離で歴史遺産が点在しているので、レンタサイクルとか循環バスでの町めぐりが推奨されている。が、平日は循環バスの本数が少なく、ことごとく予定と合わないので、一応3時間あるし、とりあえず歩けるだけ歩いてこうってことになる。(=いつものパターン)
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まずは、毛越寺。こちらも中尊寺同様に藤原氏の造営。敷地が広く、立派なお寺です。
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大きな池を中心にした庭園がある。平安時代にはこの池に船を出して管弦の催しを楽しんだようです。今はひっそりしてるけど、華やかなりし頃は「あさきゆめみし」に出てくるみたいな豪華絢爛なシーンが繰り広げられたのでしょうね。
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この池の周りをぐるりと歩いて周り、お堂を見たり、平安時代から残る遣水を見たり、少しだけ始まった紅葉の合間に鐘を見たり。
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しっとりと歩いて、なかなか良い時間が過ごせました。

庭園からふと外を見るとバスは目の前を通り過ぎていったので、またとぼとぼ歩く。
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外国の方も、よく歩いて周ってますよね。バックパック背負ってカメラ片手に。
この風景も、「Oh!ワンダフォージャパニーズオータムビュー!」といったかどうかは分かりませんが、カメラに収めていらっしゃいました。にっぽんの秋、里の秋、です。

毛越寺からずっと、遠足らしいどこかの中学生とずっと一緒でしたが、その最終グループにすら遅れを取りつつ、30分ほどだらだら歩いて中尊寺に到着。説明するまでもなく、奥州藤原氏が建てた、3000点もの国宝や重要文化財をもつ平安美術の宝庫ですね。日本を代表する大きなお寺です。

やはり母が、善光寺の時と同様に、「日本の大きなお寺はちゃんと見ておくといいわよ」といって、ここも昔若い頃に見て感動したということだったので、岩手に来たらば、と寄ってみたわけです。
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けっこうな、急な山道を登っていきます。しばらく登ると、中休み的な感じで、物見台があります。
ここで、芭蕉は「夏草や 兵どもが 夢のあと」の句を詠んだとのこと。
少し右側に、義経最期の地といわれる小高い丘があるのです。

今も、のどかな田園風景。
この景色の真ん中を突っ切る線路を、長い長い貨物列車がゆっくりと走っていきました。

本堂
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金色堂はこの中にすっぽりと入ってます。(中はもちろん写真撮影禁止)
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内外を金箔ですべて覆ったお堂、その中は仏壇と三代のお墓になってます。
平泉文化の象徴です。
実際に見ると、その芸術のリアルさ、細かさ、荘厳さ、緻密さに圧倒されます。

芭蕉もいます。これから移動する先も含め、この日は奥のほそ道を辿るルートでもある。
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人があまりいないようなところばかり写して来ましたが、実際には、中尊寺は平日でもさすがにたくさんの人が訪れています。ツアーの団体客や修学旅行も多い。
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例の中学生たち。山登り中にすれ違うと明るく挨拶をして、気持ちが良いのだ。

この日は、朝一番で盛岡を出て移動が長いので、盛岡のビジネスホテルで朝食をたっぷり取り、夜は温泉宿での夕食予定なので昼は抜きで・・・という覚悟でいたが、やはりお腹は空くのです。


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次の移動の電車の時間が迫ってきているのに、、無理やり、中尊寺の山道入り口前のレストハウスに入る。立派な地元料理の定食はもったいないのでサンドイッチを二つオーダーすると、一つ分で売り切れだという。一杯の掛けそばならぬ、一皿のサンドイッチ。チーズとハム。


これが・・・お腹が空いてるところに半分こ、のせいか、なんだか心に残るおいしさでした。


次はまた延々と列車に乗って、Cへ移動です。
by brandaffodil | 2009-10-05 20:15 |


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